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ドイツの環境省、昆虫保護のため夜の照明を暗くする法案を検討

地球上の生物の中で、昆虫の数は圧倒的だ。それゆえに生態系のカギを握っており、人間を含む動物や植物に重要な恩恵をもたらしている。世界の穀物の75%の受粉を助け、土を作るのも昆虫だし、鳥類や小動物の餌になるのも昆虫だ。だが、昨年「Biological Conservation」に掲載された研究によると、世界の昆虫種の40%が減少、数十年で絶滅の可能性があるという。その原因は気候変動や人間の活動によるものだ。都市化や農業、森林伐採などで生息地を奪われたことが主な要因と見られている。

プラスチックゴミ問題の救世主となるか?プラスチックだけを食べて生き延びられるワックスワーム

プラスチック汚染は現代社会を象徴するかのような問題で、それゆえに今すぐに解決されることはないように思える。しかし、ほとんどの人はあまり好きではないだろう生き物が、我々人類の救世主になってくれるかもしれない。その生き物とは、プラスチックをガツガツとむさぼるワーム(幼虫)のことだ。

植物にも学習能力がある?

植物にも動物と同じような学習能力や記憶力があるとする研究結果が生態学の雑誌『Oecologia』に掲載された。研究に関わったのは、西オーストラリア大学進化生物学センターの研究チーム。モニカ・ガガリアーノ博士を始めとする研究者たちは、ミモザの葉に断続的に水滴を垂らして刺激を与え、その反応を観察した。最初は、水滴の刺激を受けたミモザは葉をすぐに閉じていたが、継続しているうちに葉を閉じなくなることが分かった。

科学者「肉生産量のピークに備えよ。これ以上増やすと地球があぶない」

不運なことに、食肉産業による二酸化炭素排出量は増加しています。そしてこのまま肉の消費量が増え続けると、2030年までに食肉が占めるCO2排出量はかなり大きくなります。なので、消費量を減らさないといけません。世界中の科学者たちは、中〜高所得国に対して、食肉産業の成長にストップをかける期日を決めるように呼びかけていますよ。

ストレスを受けた植物は「超音波の悲鳴」を上げていると研究で判明

今回の実験では植物の種類とストレスの種類に応じて、音を発する頻度に違いが出ることもわかりました。たとえば干ばつ状態に置かれたトマトは平均して1時間あたり35回、切り傷を付けられたトマトは1時間あたり25回ほど音を鳴らしました。一方、干ばつ状態に置かれたタバコが音を鳴らす頻度は1時間あたり11回、切り傷を付けられた場合は1時間あたり15回と、同じストレス要因でも植物の種類が違えば異なる結果が現れたとのこと。なお、対照群とされた無傷の作物は、それぞれ1時間あたり1回以下の頻度でしか音を鳴らしませんでした。

有毒性の発泡スチロールを食べて消化してくれるミールワームがゴミ問題の救世主になる可能性

ミールワームに、世界で大問題になっているプラスチックを消化する力があることが明らかになったそうだ。それもただのプラスチックではない。有害物質の入った発泡スチロールをムシャムシャと食べても全く問題ないという。アメリカ・スタンフォード大学の研究グループが『Environmental Science & Technology』(12月5日付)に掲載した研究は、プラスチックに含まれる化学物質がミールワームの腸で分解された後、最終的にどうなるのかを調査した初のものだ。

中国で間もなく人工太陽に火が灯る。核融合エネルギー実現へ向けて

中国で “人工太陽”に火が灯ろうとしている。太陽で起きている反応を再現する核融合装置が完成しようとしているのだ。2020年には核融合炉の運転が可能になるそうだ。その人工太陽のプラズマの温度は最高で2億度になると予想されている。太陽核の温度が約1500万度とすると、その約13倍だ。

MIT、電力を使わず冷却するシステムを開発

米マサチューセッツ工科大学(MIT)は、2019年10月30日、電力を使用しない冷却システムを開発したと発表した。この冷却システムは日光を遮断して温度が上昇することを防ぎ、同時に熱として赤外線を効率的に大気に放射して、周囲の大気温度よりも低い温度にデバイスを冷やす放射冷却を利用している。デバイスには可動部品は無くローバストなデザインだ。炎天下でも13℃に冷やすことができる。

鳥や魚の生態乱す「ネオニコ」 人体からも

ネオニコチノイド系殺虫剤は、病害虫を駆除する目的で開発されました。昆虫の神経に作用して情報の伝達を乱し、虫の体を制御不能にする働きがあります。大きな特長として、昆虫以外の動物には働きにくい化学構造をもった殺虫剤であると言われてきました。

ウナギとワカサギの激減、殺虫剤が原因か、宍道湖

1993年5月、島根県の宍道湖付近の稲作農家がイミダクロプリドという殺虫剤を使いはじめた。同じ年、甲殻類や動物プランクトンなど、食物網の土台となる節足動物が減りはじめた。1994年の終わりには、これらを餌とするニホンウナギ(Anguilla japonica)とワカサギ(Hypomesus nipponensis)が激減した。そして、イミダクロプリドをはじめとするネオニコチノイド系殺虫剤の使用は年々増え続け、以後、魚の数は回復していない。