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科学的にハンモックを分析! 「揺れ」がヒト&動物の睡眠に与える効果とは?

赤ちゃんを寝かしつけるとき、揺りかごのように程よい揺れがあると自然と眠りにつきやすいもの。それと同じように、大人であっても心地よい揺れがあると眠りにつきやすく、しかも睡眠中の記憶の定着によいことが、最新の研究で明らかとなったんです。スイス・ジュネーヴ大学の研究者たちは、18人の健康な成人を対象に、揺れと眠りの関係について調べるため実験を実施。一晩は揺りかごのように程よい揺れがあるベッドで、もう一晩は揺れはないけれど、理想的と言われるベッドで寝てもらい、その様子を観察しました。その結果、揺れるベッドのときは、眠りにつくまでの時間が短くなり、しかも深く眠る時間が長くなり、夜中に目を覚ますことも少なかったのです。

「昼寝」は決断力向上の味方となりうる イギリスの研究

午後の90分の昼寝がもたらす俊敏性。英国のブリストル大学が、睡眠と決断力についての最新の研究結果を『Journal of Sleep Research』に発表した。重大な決断を行うには、夜間の十分な睡眠だけではなく、昼寝も有効であることが判明。また、アメリカの「スリープ・ファンデーション」は、昼寝によって創造性が40%向上するとも伝えている。

「睡眠も重要な学習の1つである」と研究者が提言

試験前日に一夜漬けしてテストを乗り切ったという経験をした人は多いはず。しかし、一夜漬けをしても記憶は全く定着せず、テスト直前まで暗記するより、前日までに覚えて一晩寝る方が効果的なことを示す研究結果があるのも事実です。イギリスのロイヤル・ホロウェイ大学で心理学の講師を務めるジャッケ・タンミネン氏は、学習において睡眠がなぜ重要なのかを説明しています。

「睡眠不足は後でたくさん寝れば取り返せる」という説を専門家はどう思っているのか?

シドニー大学で睡眠について研究しているチンモイ・チョウ准教授は、「睡眠不足を取り返すことは可能ですが、完全に取り返せるわけではありません」という見解を示しました。チョウ氏によれば、睡眠不足に陥った人間の体は睡眠不足を補おうとする力が強くなるため、週末などのゆっくり眠ることができる機会に長く深い睡眠を取ろうとするとのこと。

昼寝で記憶力が上がる!? 睡眠のエキスパートが語る最新の睡眠学

「昼寝(仮眠)で記憶力が上がる、パフォーマンスが上がる」「睡眠が不足すると人の表情から感情などを読み取る能力が低下する」「朝方、夜型は遺伝で決まっている」「思春期の子供は体内時計が成人よりも3時間ほど遅くなっており、夜更かしや寝坊は自然なこと」「ワクチンを接種する前の睡眠時間が短いとその効果は半減する」など、同書に収録されているのは眠りについて深く学べる内容ばかり。

省エネ給湯器に広がる騒音問題

断定することはできないものの、関連性は否定できない――。「エネファーム」など家庭用コージェネレーションシステム(以下、家庭用コジェネ)の運転音によって、不眠などの健康障害を発症したとする事案の検証結果だ。 同様の訴えは「エコキュート」で知られるヒートポンプ給湯器でも上がっている。消費者事故調は14年12月に出した報告書で「運転音が申し出者の健康障害の発生に関与していると考えられる」と判断した。

音を使って深い眠りへ誘い、記憶力を高める方法

「脳波のリズムとシンクロする、流れる滝の音のような優しい音」は、高齢者が深い眠りに入る助けとなり、記憶力を高める役に立つことが新しい研究で明らかになっています。睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つの状態が存在しており、「レム睡眠」は「浅い眠り」、「ノンレム睡眠」は「深い眠り」と表現されることがしばしばあります。

「睡眠時間が7時間未満だと早死にしやすい」と断言する睡眠研究の権威による「いかに眠るべきか」のアドバイス

より良い睡眠がより良い生活をもたらすのは自明の理ですが、どうすれば質の高い睡眠を得られるのかは、さまざまな意見や手法があり、どれを実行すべきか迷ってしまうものです。睡眠研究の第一人者であるカリフォルニア大学バークレー校のマシュー・ウォーカー教授が、「いかに睡眠を取るべきか?」について、Q&A形式でアドバイスしています。睡眠学の権威によるお墨付きを得た効果的な睡眠法は以下の通り。

睡眠の短さ際立つ日本人 生産性に影響も

日本人の睡眠時間は1日平均7時間43分で、調査した加盟25カ国で韓国に次ぐ短さでした。25カ国の平均は8時間22分です。睡眠が1日6時間未満の日本人は厚生労働省の15年調査で全体の39.5%に達し、07年の28.4%から急上昇しています。最適な睡眠時間には個人差がありますが、睡眠が十分だと健康状態が良くなり、時間当たりの生産性が高まることは多くの研究で立証されています。